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ふつうの生活

生産ブログ。思うままに文章を書いてみます。

22歳の誕生日に「星の王子さま」を読んだ

星の王子さま 読書

「なんで、世の中の人は多数決でものごとを決めたがるんだと思う?」

友達が、言った。

私は昨日、友達と会っていた。

 

どういう意図があったのかはわからない。夜になって、秋の涼しい空気の中、いつもはしないようなやたらとまじめ話をしていて、こんな質問が突然投げかけられた。

これに対して私は、確かこんな感じで答えたと思う。

「例えば10,000人のヒトが賛成している意見と100人のヒトが賛成している意見があったとする。この場合、10,000人のヒトが賛成している意見に決めた方が、100人のヒトたちの意見に決めるよりも、世の中の人々の全体の幸せが大きくなって、合理的だからじゃないかな?」

まさに、中途半端に大学で勉強してきた奴のような、気取ったちぐはぐな答えだったと思う。

この答えを聞いた友達は

不意に、「星の王子さま」の話をしはじめた。

 

「おとなは数字が好きだから。」

星の王子さま」で王子さまが言った言葉だ。

友達は、「星の王子さま」にこんな言葉があったよね、とそのとき僕に言った(どういう意図があったのかはわからない)

星の王子さま」は、私自身も読んだことがある。むしろ読んだことがある程度ではなく、本当に、大好きなお話。いつも、大きくなっていく自分が大きくなっていくにつれて忘れそうになる、もしくはすでに忘れてしまっている大事なことを思い出させてくれる大切なお話。

そんな物語を、22歳の誕生日を迎えた昨日、友達は私に思い出させてくれた。

 

うちに帰ってから、友達の言ってたことをボンヤリ思い出した。そして、部屋でもう一度「星の王子さま」を久しぶりに読んでみることにした。

読み進めるにつれて物語に集中していく...そんな中で同時に、いろんな感情が渦巻く。そして、最近の自分はどうだったんだろう?と考え出した。

 

音楽に打ち込んで、自分で曲を作って、有名になりたかった自分

本を読んで、物知りになって、いつかは自由を手に入れたい自分

 

この4年間を総合して、自分はなかなかに焦ってたと思う。周りのことが全く見えなくなってたことも多かったな。

「人間たちはもう時間がなくなりすぎて、ほんとうにはなにも知ることができないでいる」

ヒトっていうのは、名声が欲しくて、それぞれの役割が欲しくて、自分が欲しくて、常に忙しいような急いでるような、そしてそうでなくてはならないような、そんな生き物。(ただ、これは悪いことだと真っ向から否定してるわけではなくて、向上心や目標を持つことは生きていく上で大事ですよね)

 

「いちばんたいせつなことは、目に見えない」

物語の中の有名な言葉で、初めて読んだときは絶対に忘れないようにしようと思ってたのに、僕は完全に忘れていた。

人生の節目となる日に、この物語について思い出すことができて、また、物語に触れることができて本当によかったと思った。「思い出させてくれて、ありがとう」と友達に言いたい。

 

最後に、物語の中でもう一つ、私の大好きな部分がある。

「きみのバラをかけがえのないものにしたのは、きみが、バラのために費やした時間だったんだ」

これは、キツネが王子さまにかけた言葉。

王子さまにとって、バラはきっと恋人のようなものだったのだと思う。

恋人同士は、自分たちの未来を疑うこともある。離れてしまったときに、過去に愛し合っていたことを馬鹿らしく思うかもしれない。きれいごとだったと思うかもしれない。

でも、この言葉のように、お互いがお互いのことを一生懸命に考えた時間が、お互いをかけがえのないものにしていくのなら、未来を疑うことなく、信じ合えるような関係が素敵だな。

 

現実を見ることに必死になっていた近頃。改めて、心にとめておきたい物語だなあと思った。

 

星の王子さま (新潮文庫)

星の王子さま (新潮文庫)

 

 (↑出版されているものによって訳がいろいろあるみたいですが、僕が読んだのはこのバージョンです。)